今なぜ人間が人間のお乳で育てることが、これほど困難になってきたのでしょうか?


* 美健ガイド社、参照

 犬は犬の、猫は猫の、ゴリラはゴリラの、パンダはパンダの親のお乳で育てるのが哺乳動物として当たり前なのです。
 人間もこの地球上に生まれて以来、何十万年もの間、哺乳動物として、赤ちゃんが生まれたらすぐに母親の母乳を飲ませて育てることが当たり前であったのが、たったこの数十年の間に、牛の乳(血)を主体にした化学薬品漬けの人工ミルクで育てて当たり前という時代になってしまいました。

 

 医療関係者を中心に誰も彼もがそのことに疑問を持たずにお乳の出が悪いからとか、赤ちゃんが泣くから、体重の増加が少ないから、仕事に行かなくてはならないから、人工ミルクの方が手軽で誰でも与えられるから、ミルクが買えるように裕福になったから等の色々な理由を挙げて人工ミルク全盛期へと突入していったのです。
 その結果、何がマイナス点として噴き出してきたのか、なぜ人間だけが自分のお乳を放棄して牛やその他の人工ミルクへと走っていったのかを、歴史と共に紐解いていってみたいと思います。

【母乳育児の歴史】

 

 上の表に示しますように、日本をはじめ、韓国でも世界中の人間は生まれたらすぐに母親の胸に抱かれて、同じ布団に一緒に寝ながら、泣いたらおっぱい、泣いたらおっぱいとすぐからお乳を含ませていたのです。自然界の哺乳動物も生まれたらいち早く母親のお乳に吸い付くかが生死を左右していたと思います。

  日本でも約60数年前、アメリカに戦争で負けるまでは99%が助産師の介助のもと、家庭で出産して、99%母乳育児をしていました。しかしアメリカが入ってきてから、GHQの指導のもと、病院で出産するようになったのです。


トップページへ <

>次のページへ