V)夜間授乳も3時間以内が大切!!
育児書や病院、保健所等の指導では、ほとんど夜間は「ゆっくり、朝まで、ねむるようにしましょう」と指導していますが、
これでは1ヶ月で42.4%、3ヶ月で38%と母乳率は低下してしまうのです。
女性が夜の授乳をやめると、 視床下部が抑制されないので、卵巣機能が再開する、
すなわち排卵が開始し、乳汁分泌が抑制されるのです。
(サイエンス(1984年6月1日)R.V.ショート博士)参照
(厚生労働省 平成17年度乳幼児栄養調査結果) |
桶谷式では昼夜を問わず3時間以内に授乳することを勧めていますし、
当院の母親100人と一般の母親100人のアンケート調査によると、
当院の母親は、排卵開始が1年半〜2年の人が80%でした。
一般の母親は2ヶ月〜6ヶ月で80%の人が排卵が始まっています。
当院の母親は、1年半〜2年間は母乳育児をしています。
(厚生労働省 平成17年度乳幼児栄養調査結果)
妊娠中の母乳に対する考え方は上図に示されるように、是非母乳で育てたい43.1%と、
母乳が出れば母乳で育てたい52.9%を合計すると96%の女性が母乳育児を希望しているにかかわらず、
出産後1ヶ月で女性の希望の半分も満たされていないのです。
50年前、98%が母乳を成功させていたのですが、
その当時のほうが栄養は全般的に今よりも悪かったはずなのですから、
ただ高蛋白、高カロリー食を摂れば、母乳が出るとは限らないのではないでしょうか。
やはり、食事は、その国その国の伝統食にすることが大切で、例えば日本は和食に戻し、
かつ、頻回の授乳と夜間の授乳を正しく指導する事が重要ではないでしょうか。
次回に続く