もしもしおっぱい110番
〜質問コーナー



Q5:1日10回以上ウンチをします。少し力を入れるのだと思うと必ずといっていいくらいウンチをします。量は少量で、肛門のところが赤くなっています。

A5:生まれて約1ヶ月間は、鳥みたいに母乳やミルクを飲んだすぐに、腸のぜん動運動がおこり、頻繁に排便をしますが心配いりません。2ヶ月過ぎると、1日に1回〜数回にまとめて出す事が出来るように、腸の働きが成長してきますので、心配いりません。肛門が赤いのは、お母さんの食べ物が脂濃いものや、卵や、乳製品を摂りすぎている事が原因になっているのが多いので、お母さんの食べ物に注意してください。そして、赤ちゃんのお尻を、お湯でやさしくふいてやったりして、しばらくオムツを外して日光浴と乾燥をして下さい。


Q6:1ヶ月くらい早く生まれて保育器の中に赤ちゃんがいます。ぜひ、おっぱいを飲ませたいのですが、乳房の管理をどうすればいいでしょうか。
A6:母乳は必ず昼夜を問わず、3時間以内に搾乳してください。その母乳を冷凍して、病院に毎日持って行って、飲ませられるように、医師と連絡を取って下さい。直接飲ませるほうが母乳分泌は増加しやすいのですが、それが出来ないので、めざまし時計をかけて、昼夜問わず、必ず搾乳を続けてください。3時間以上乳房の中に溜め込むと、古くなって腐って乳腺炎になるか、または排卵が起こって、母乳分泌が低下、または停止しやすくなります。

Q7:果物が大好きですが、果物がおっぱいによくないって聞きましたけど、どうしてですか。

A7:果物は暖かい地方に多く取れます。それは体を冷やす作用の果物が多く見られますので、母乳を出すときは体を温める食べ物が血の流れを良くするので、あまり多量に摂られないほうが良いですね。1日の全量は、自分の片手のひらに乗る程度がよいようです。
また、果物の果糖は脂肪に変化しやすいので、やはり少量のほうがよいようですね。
果物は農薬付けが多いので、注意してください。


Q8:6ヶ月過ぎると、おっぱいには栄養が全然ない、水と同じだという話を聞きますが本当ですか。
*日本母乳の会「離乳食」より引用


A8:そんなことは全くありません。母乳の栄養素はいつまでも変わりません。ときどき医療関係者の中に、このように全く非科学的な事を平気で言う方がいるのでびっくりします。医療者の一言はお母さんへの影響が極めて大きいので、根拠がしっかりしている事以外は言わないで頂きたいですね。
母乳は6ヶ月を過ぎると水と同じになりますよ、というのは母乳がお母さんの体の成分から作られるという当たり前のことを知っていれば決して言えるはずの無い事です。お母さんの体が水と同じようになってしまうとか、全くの栄養失調になれば、母乳の栄養価はかなり落ちるかもしれませんが(そうなれば、お母さん自身が大変危険な状態になりますが)、普通の食生活をしていれば、血液中のたんぱくや脂肪、糖分、ミネラルが正常でしょうから、母乳が薄くなったりはしません。
表3は、1991年に調べられた日本中のお母さんの母乳成分の変化です。約1年4ヶ月までの母乳成分が調べられている貴重な研究です。これによれば、母乳の総カロリーは65〜70kcal/100cc、その他の成分は、100ccあたり、たんぱく質1.8g、糖分7g、脂肪3.5gとほとんど変わりませんが、時間をかけてゆっくりと変化していることが分かります。
その他のミネラル成分はゆっくり変化をし、赤ちゃんの食生活の変化に対応しています。母乳の成分はほとんどかわらないのに、赤ちゃんが成長すると母乳だけの栄養では足りなくなるという事実を、あたかも母乳に栄養がなくなるがごとく言われるのです。

<表3 井戸田正他、最近の日本人人乳組成に関する全国調査(第一報)。一般成分およびミネラル成分について。日本小児科栄養消化器病学会雑誌、5・・145-148・・1991。>


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