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A5.やはり親子のスキンシップが大切だということをお話しています。
幼稚園から帰ってきたら抱きしめるなど、離れていた時間をスキンシップで癒します。
そしてもう一つ大切なのは、子どもが何を望んでいるのか?それをキャッチすることです。トイレに行きたいなど自分の要求を口に出して言ってくれるようになるには時間がかかります。だから子どもはこうして欲しい、ああして欲しいという信号を送っています。そしてそれに気づいて応えるとその信号はすぐ消えます。
例えば子どもの指しゃぶりやチックというのは、お母さんの愛情が欲しい叫びです。また赤ちゃんでなくなっても、急に赤ちゃんに逆戻りしてしまうこともあります。そんな時は、前は出来たのにどうして?と怒る前に「今日は赤ちゃんになりたいのね。」ち受け入れてあげることも大切です。そうすることでまた自然とできるようになっていくのです。
A6.おっぱい110番を開業して26年になりますが、お母さんが子どもに対する思いや悩みはそれほど変わりません。ただ昔は大家族の中で、両親に代わって、子育ての先輩であるおじいさん、おばあさんが子どもをしつける姿を見ることが出来ましたが、今は核家族化が進み、お母さんの周りには育児のサジ加減のアドバイスをしてくれる人がいなくなったと思います。
その結果、過保護か放任主義の家族が多くなりました。私自身は大家族の中で育ち、家のなかで暴れていると祖父からよく叱られたものです。今は集合住宅で家の中で遊ぶことが当たり前になり、上の階で子どもが暴れていても下の階で暮らす人に迷惑がかかると言って叱るお母さんは少なくないでしょう。子どものしつけは、人に迷惑をかけないこと、人の役にたつこと。そして社会という集団の中で生きていく力を身につけることです。
今は、子どもの世話をしすぎる家庭が多くなっています。物をどんどん買い与えるので感謝の気持ちがなくなったり、さらには思春期になって親を殴ったり、殺してでも要求を満たしたいという子どもや、自分に合う仕事が見つからないといってフリーターが増えているのも、我慢する力を持たない子どもが多いのが原因です。職業などそうそう自分に合うものは見つからないものです。
我慢して我慢してやっと地位を手に入れるものですから。適量の愛情と過保護は違います。お母さんがのびのび育児ができるように、地域の支援、すなわちコミュニティでの子育て支援が今こそ必要です。
そしてお父さんは、お母さんが育児に専念できる環境をサポートして下さい。そして子どもが2〜3歳になったら思いっきり外で遊んであげてください。こんな詩があります。「偉大なる母性は、偉大なる人を育てる。女は弱しというけれど母は強い。」母という仕事は大事業です。だからこそ子育てのボスはお母さんです。子どもをボスにしないで下さい。自信をもって子育てを楽しんでもらいたいと思います。